こんにちは、マナウサです。
『生きた化石』と呼ばれる珍しい深海魚『ラブカ』が和歌山県の熊野灘で捕獲され、串本海中公園水族館で展示されたと1/16日にニュースになりましたが、その翌日の17日に死亡したとニュースが出ました。
その原因が取材に来たカメラマンのフラッシュの光によるものではないか、という事で騒ぎになっているので、私なりに情報をまとめてみました。
沖縄でも同様の事件が
この事件の際、同時に挙げられるのが2017年に沖縄の美ら海水族館であったマグロの激突事件です。
この時も『カメラのフラッシュのせいだ』という意見が出て、その後『フラッシュをたくな』『マナーを守れ!』といったツイートが拡散されました。
しかし、美ら海水族館は基本的にフラッシュ撮影が許可されている水族館で、禁止されているのは深海魚エリアだけです。
その事が発覚し、この件は落ち着きました。
フラッシュ撮影は原則禁止?
フラッシュOKの美ら海水族館でも、深海魚エリアだけはフラッシュ禁止となっています。
水族館によってルールは様々ですが、深海魚エリアがフラッシュ禁止になっている理由は
・深海魚の中には、光に過敏な魚がいるから
・通常の水槽は何層ものアクリルパネルで光を通さない仕組みなっているが、深海魚エリアの水槽はガラスでできており、光を通してしまうから
・薄暗いエリアで人が密集しているので、光が目に入ってトラブルになる可能性があるから
などが挙げられています。
また、深海魚を展示している水族館でフラッシュはもちろん、通常の撮影自体も禁止している水族館もあります。
静岡県にある沼津港深海水族館です。
同じくラブカを展示した際、『光に弱い為、撮影は全面的に禁止』と記載されています。
東京のサンシャイン水族館で実施された深海魚展でも、同様に撮影自体が禁止でした。
ラブカは光にだけ過敏なのか?
これは深海魚全般に言えることですが、光だけでなく『環境の変化全般に非常に弱い』ようです。
まず、深海から浮上する過程で激しい『温度変化』『水圧変化』『光の変化』によってかなり衰弱した状態で展示されているので、今回のラブカだけでなく他の水族館の深海魚も数日で死んでしまう事が多いです。
生息地が深海な為、研究が不十分で生態がよく分かっていないのも原因との事。
まとめ
引き揚げられた時点でかなり衰弱していたのは間違いないと思います。
深海魚の中には目が退化してセンサーのような役割の器官をもつものや、少ない光を目の中で反射・増幅させているものなど様々ですが、深海魚は本来は光の届かない深海で生活している為、強い光を当ててよいという事は決してないでしょう。
数日の間に死亡していた可能性は十分ありますが、少しでも長く生きてて欲しいという気持ちがあるなら、フラッシュ撮影はすべきではないでしょう。
私の結論は、
『フラッシュが完全な死因ではない。でも死期を早める事に影響はあった』
以上です。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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